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馬房

小説は妄想と捏造甚だしい。 原作のネタばれ、都合の良い解釈。 R18、グロ(精神的にも)、暴力表現などが含まれます。 冒頭にざっと注意を書いてありますので、それを読んだ上での 閲覧を宜しくお願い致します。何かあればご連絡いただければ幸いです。 基本的に右ジャンしか書きません。 萌が斜め上です。無駄にシリアスバイオレンス脳です。 拙い文章ですが、少しでもお楽しみ戴ければ嬉しく思います。 右ジャン、ジャン総受けしか書きません。あしからず。

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推しを愛でる

・短い
・ワンドロ【アイドル】
・ミカリンオタクのジャン
・それに付き合わされるフロ





 野郎共の野太い声を聞きながら、ペンライトをステージへ向かってぎこちなく振る。
 アイドルのミカリン。俺は全く興味が無いのだが、俺の推しが好きだから仕方なくライブに付き合っている。

 隣にはきらきらした笑顔でペンライトを振り回す俺の推しが居て、自分の推しを全力で応援していた。
「はぁー、やっぱミカリン最高だな。見たかよ、あの踊りの切れ、最高の歌唱力。かっこいい……」
 帰り道、俺の推しであるジャンはミカリンの素晴らしさをうっとりと陶酔しながら語る。
 ただ、語られても俺はミカリンの良さはミリも理解できず、お前のくるくる変わる表情が可愛いと思うだけだ。
「いやー、こんな身近に同志が居るとは思わなかったなー。被ってるグッズとか分けてやっからな」
「大事なもんだろ?いいよ」
 本気で要らないから、やんわり拒否したが、ジャンは全く話を聞いて居らず、
「遠慮するなよ。ほら、さっき被ったピンバッジやるし」
 まるで菩薩のような微笑みを浮かべ、二センチ四方くらいのピンバッジを俺の手に握らせてくる。冷え性なのか、少しだけ冷たい指先。
「ありがと……」
 ここぞと俺の手を上に被せ、握り合う。
 まぁ、傍目にはライブに感動して分かち合っている人間同士に見えるだろう。

 ここまで勘違いされた経緯としては、俺を含めた友人達へミカリンの布教をするジャンに対し、『可愛いな』と、言ってしまったからだ。
「とうとうお前も目覚めてくれたか!」
 それこそ、同士の目覚めとばかりに抱き締められ、否定する機会を逃して今に至る。が、これはこれで幸せだからいいかな。なんてジャンの手を握りながら思った。


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