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馬房

小説は妄想と捏造甚だしい。 原作のネタばれ、都合の良い解釈。 R18、グロ(精神的にも)、暴力表現などが含まれます。 冒頭にざっと注意を書いてありますので、それを読んだ上での 閲覧を宜しくお願い致します。何かあればご連絡いただければ幸いです。 基本的に右ジャンしか書きません。 萌が斜め上です。無駄にシリアスバイオレンス脳です。 拙い文章ですが、少しでもお楽しみ戴ければ嬉しく思います。 右ジャン、ジャン総受けしか書きません。あしからず。

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疫病神の原因は

・設定書いてないけどナチュラルにオメガバ
・色々差別とかが薄れた世界みたいな感じ
・幸せからどん底ジャン君
・ハッピーモブジャン
・記憶ありフロック、記憶なしジャン君
・サイコ?なフロック
・2020/03/10






 こんな事ってあるんだな。
 タワーマンションの中ほどにある部屋から町を見下ろし、やっと伴侶の死を自覚した日に初めて泣いた。

 約二ヶ月。
 慌ただしい毎日を過ごし、一人きりになってやっと振り返る事が出来て、また独りぼっちになったんだ。そう思った。
「こんな広い部屋、独りでどう使ったらいいんだよ……」
 彼が好きだった窓際のソファーに座り、誰も居ない場所で体を丸めてさめざめと泣いた。
 今日は平日で、学校に行かなくては。と、思いつつも体が動かない。親無し、疫病神、貧乏人。そんな罵倒と暴力を受けてもいじけず頑張って勉強し、奨学金を取って進学した大学だ。行かなければ全てが無駄になる。あの人だって望んでない。けれど、葬儀も言われるがままに良く解らない状態でやり、遺産の受け取りだの死亡退職金がどうこう、遺族年金がどうのと説明を受けた。半分も頭に入っていたかどうか怪しい。あまつさえ、彼の事故死が不審死扱いされて警察に疑われたりもして、手続き各種で休む間もなく走り回り続け、疲れ果てているのは事実。
 人一人が死ぬ。ニュースなんかでは、ただの数字なのに、身近な人となるとこんなに大変なんだな。ってしみじみ思った。

 泣くだけ泣いてソファーから立ち上がり、ふらふらしながら寝室へ向かい、ベッドに倒れ込む。
 まだあの人の匂いが残っている気がして、洗濯しなければと思いつつも、結局はそのまま。切り替えなければいけないんだろうけれど、相談する相手も居ない俺は誰に吐き出すでもなく、胸の中で渦巻いて心が引き裂かれそうだ。
 こんな時、きちんと両親が居る人間ならどうするんだろう。ベッドに俯せながら、また泣けて来た。母親は俺を産んだ時に亡くなり、父親は俺が三歳くらいの時に事故で亡くなったらしい。両親の顔は唯一残された、たった一枚の写真でしか知らない。
 両親に、結婚した相手まで事故で死ぬなんて、本当に俺は疫病神なのか。警察の人に俺が計画的に殺したんじゃないか。そう疑われるのも仕方ない気がしてくる。

 布団にくるまりながら、体を縮込め、息苦しさを感じながらも閉じこもる。
 なんで俺の人生はこんなに人の死がまとわりつくんだろう。一生独りで生きろ。って神様が言ってるのか。なんの罰なんだ。

 何も考えないようにしながらも、嫌な考えが次から次に湧いて出る。
 このまま眠りたいけれど、最近、どうにも不眠気味で上手く眠れていない。これも、精神が塞ぎこむ原因になっている気がするが、子供の頃の苛めが高じてあまり人が好きではない俺に寄り添ってくれる人間は居ない。
 いや、一人だけ思いつく人間が居るが、忙しいだろうし、今の時期にわざわざ呼びつけるのも可笑しい気がして溜息を吐いた。暖かいミルクでも飲んで、少し気分を落ち着けようと、期限間近の牛乳をマグカップに入れ、レンジの中でオレンジ色の光に照らされながら温められていく様子をぼんやり眺めていた。

 すると、不意に鳴り響いたインターホンの音。また事情聴取、そうでなければ彼の仕事仲間だろうか。銀行でばりばり働いていた彼は、仲間に頼りにされ、慕われていたようで、別の銀行に異動した人が後から彼の死を知って、時間を作ってお悔みに訪れてくれる事が間々あった。
「はい……」
「あ、すみません。わたくしフォルスターと申しますが、そちらにジャン・キルシュタインさんは御在宅でしょうか?」
「……フロック兄ちゃん?」
「あ、ジャン?居たんだな。結婚祝い持ってきたから開けてくれ」
 インターホンの電話越しに聞こえて来た懐かしい声、モニターに映し出された顔に止まっていたはずの涙が溢れる。
「うん、いま……、エントランス開けるから……」
 機械を操作してエントランスにある硝子戸の開閉許可を出す。
 レンジに入れたミルクの事も忘れて玄関の前で待っていればフロックに笑われた。と、同時に訝し気な視線も寄越された。顔を合わせた途端泣き出すなんて、懐かしい相手に会った態度ではなかったからだろう。
「落ち着いたか?」
「うん、ありがとう……」
 窓際のソファーに向かい合って座り、フロックは俺が泣き止むまで待ってくれていた。そして、事情を話せば気不味そうに髪の毛を掻き回す。
「あー、そっか……、じゃ、これ、どうすっかな……」
 ラッピングされた長方形の大きな箱を持ち、フロックは途方に暮れる。
 訊けば中身はワインとペアグラスらしい。
「悪い……、まさか亡くなってるなんて……」
「うぅん、兄ちゃんも忙しいだろうし、来てくれて嬉しいよ。お茶でも淹れる」
 フロックは、俺が擁護施設に居た時に一緒に暮らしていた五歳年上の男の子。彼も親がなく何かと面倒を見てくれた兄的な存だった。
 高校を卒業と同時に警察学校に入り、今は交番のお巡りさんをしていると聞いた。俺が大学に行く事も喜んで送り出してくれた唯一の友人であり、理解者と言ってもいい人間だ。
 結婚に関しては、手放しで喜ばず、せめて大学を卒業してからでいいんじゃないか。その男は大丈夫なのか。などと随分心配をしてくれたもので、それに関して俺は酷く反発した事を覚えている。

 職業柄身分も確かだし、彼も親が居なくて一人で頑張ってきた人だから俺の境遇も理解してくれ、優しくて、一緒に居れば幸せな気持ちになる。それを懸命に伝えても、最後まで喜びはしてくれず、悲しい気持ちになりながら彼と一緒になった。
 俺がしっかり一人前になったら、きっと祝福してくれると考えていたのに、なんでこうなるんだ。
「もう酒呑めるよな……?」
 フロックが箱の包装紙を破り捨て、中に入っていたワインボトルを出してグラスと共にローテーブルに並べていく。
「まぁ、なんだ、捨てるのも勿体ないしな?忙しさにかまけて成人祝いもしてやれてねぇし……、諸々ひっくるめての酒だ」
 不器用な彼なりの慰めだろうか。
 大した言葉は交わさずに、ワインと同じくラッピングされた掌大の箱の中からワインオープナーを出し、開けてくれた。
「コルクぼろぼろじゃんか、へったくそ」
「うるせぇ、こんな高級品とは縁のねぇ人生なんだから仕方ないだろ」
 コルクにねじを差し込もうとしながら破壊していくフロックに大笑いし、悪戦苦闘の末にやっと開封された赤ワインをグラスに注げば若干の屑が入り込んでいた。それも愛嬌と、苦しさや悲しみ、仄かな嬉しさと一緒に喉へと流し込んでいく。
「美味いか?」
「うん、嫌いじゃないかな」
 ワイン特有の酸味と渋み。
 俺は嫌いでもなかったが、フロックは好まないのかちびちびと口をつける程度。
「お前の結婚、喜んでやれなくて悪かったな」
 外を眺めながら、フロックが俺に謝ってくる。
「いや、心配してくれてたんだろ。俺が騙されてたり、遊ばれてるんじゃないかとかさ。兄ちゃん、俺には昔から優しかったし」
 幼い頃から、いつも側に居てくれた記憶しかない。
 学校に行ってる間は仕方ないものの、養護施設ではなにかと近くに居て、俺を可愛がってくれ、苛められれば庇ってくれた。だから捻くれず、いじけずにやってこれたんだ。
「急に結婚するとか言われて、なんだか気持ちの整理がつかなくてな。お前が?って……」
「いつまで俺をちび扱いしてんだよ。もう兄ちゃんの身長も越してるってのに」
 俺は苦笑し、いつの間にか越していた身長を揶揄るように持ち出せば、フロックはむ。と、唇を捻じ曲げた。十九歳の頃には身長が一九〇センチになり、自慢してやれば縮め!腹立つ⁉なんて怒られた思い出が懐かしい。
「結婚生活は、楽しかったか?」
「ん、半年くらいだったけど。楽しかったよ。今まで生きてて一番幸せだったかも……、すげぇ愛してくれたし、まだ出来てもないのに子供の事とか話したり、俺が大学卒業したら、新婚旅行に行こうとかさ……」
 ほんのりとした酔いも手伝い、薄ら浮いた涙が睫毛を濡らす。
「そうか、幸せにはやってたんだな」
「うん、これ以上ないってくらい充実してたなー。俺が空き時間はバイトばっかしてたから、あんまり一緒に居る時間なくて、付き合ってる意味あるのかな。とか思ってたんだけど、じゃあ一緒に居る時間増やすために結婚しないか?って言われて吃驚したし、話があるって言われた時は捨てられるんだと思ってたから……」
 心に溜まっていた物が、酒の助けも借りてぽろぽろと出て来る。

 奨学金があるとはいえのんびりはしていられず、施設を出て寝に帰るだけの安アパートを借り、アルバイトをしながら生活していた折に、彼から話しかけられた。
 銀行の融資営業で外回りをしている際に、昼はコンビニ、夜は居酒屋、あるいは日雇いで働いている俺をちょくちょく見かけて気になったらしい。
『君、職場近くのコンビニでも見かけたけど、随分色んな所で働いてるんだね?』
 そう居酒屋で接客をしている際に話しかけられた事を覚えている。
 学費や生活費を稼がないといけないので。と、適当に濁しながら場を離れた。コンビニでも居酒屋でも頻繁に顔を合わせるようになり、少しだけ親しくなった。それでもまだただの従業員と客。お互いの身の上など深い話はしなかったが、なんとなく同じような匂いは感じていた気がする。
 告白の言葉は何だったか。
『君が好きみたいなんだ。僕と付き合ってくれないか』
 だったかな。
 コンビニのレジでカウンター越しの会話。
 他の客も従業員も居る。冗談だと思って笑い飛ばし、行ってらっしゃい。と、送り出した。
 それから、顔を合わせるごとに求愛と贈り物攻撃が始まって、彼が好きなのかは解らなかったけど困りつつも嬉しかったから頷いて、一緒に居れば自然に微笑む事が出来たから幸せだと感じた。
 そして、お互いに同じような境遇で暮らしてきたのだと知って、親身にもなれたし、支えてやりたいとも思った。これからも一緒に生きて行こう。そう言われた時も迷いなく頷けた。なのに、どうしてこうなるんだ。俺は本当に。

 切なさで胸が締め付けられ、頭の中が幸せな記憶で埋め尽くされていると、手に暖かいものが触れた。
「悪いな、落としそうになってたから」
 手に持っていた半端にワインの残ったグラスをフロックが奪い、ローテーブルに置いている。
「あぁ、ごめん、うとうとしてた……」
「いいよ。寝ちまえ。隈酷いから寝れてないんだろ?ベッドには運んでやるよ」
「にいちゃん、ありがと……」
 まどろみに身を任せ、ずるずるとソファーに沈み込んでいく。
 辛くて悲しくて暖かくて、真っ黒な海に沈み込んでいくような感覚。
 怖いけれど抗えない。疲れたんだ。今だけ。今だけ。そう夢と現の狭間で言い訳する。

 柔らかいベッドに沈み込み、頭や頬を撫でてくる手に幻影を重ね、声にならない声を呟けば、目を覆われた。さっさと寝ろと言いたいのか。
 全部夢だったらいいのに。朝、鞄を持って彼を見送り、自分は大学に向かったあの日。地下鉄の雨に濡れた階段から足を滑らせて転落なんて、不運にもほどがある。この二ヶ月が夢だったら、最悪の悪夢を見た。なんて笑い飛ばして、また幸せに暮らせるのに。

 たらればを考えても意味は無い。
 解っているけれど、考えずにはおられない。
 なんで、俺の人生はこうなんだ。空回りばかりで、俺と一緒に居た人はいつの間にか離れて居なくなる。理由も教えてくれない。理由はない。無意味だ。
「なんか、にいちゃんだけだな、ずっとおれといてくれんの……」
 ふ。と、瞼を上げ、フロックを見上げながら呟けば、優しく微笑みながら頭を撫でてくれた。
「あぁ、ずっと一緒に居てやるよ。昔も、今も……」
 とうとう眠気に抗えなくなり、視界が閉じて真っ暗になった。
 フロックが直前にどんな表情をしていたのかは判らないけれど、きっと優しく笑ってくれていたんだろう。俺の兄ちゃんは、そう言う奴だ。

   ◆ ◇ ◆ ◇
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   ◆ ◇ ◆ ◇

 今、救いも何もなくどん底に居るであろうジャンが愛おしくて仕方がない。
 うっそりと微笑みながら眠るジャンの頭を撫でてやる。

 幼い頃から俺を信じ切っているジャンには、今の俺がさぞ身を案じながら優しくしてくれる兄的な存在に見えているんだろう。
 両親を亡くし、親戚にも引き取って貰えず、行き場を失くして俺と同じ施設にきたジャンを見た時、『ジャンだ』と、直ぐに解った。俺は神に感謝しながら全てを奪われ、寄る辺の無くなった小さなジャンに、いつでも優しくした。自分の持ってる物は何でも分けてやったし、苛められたら庇ってやった。でも、同時にジャンに近づく奴は排除した。
 ジャンには俺だけが居ればいい。
 こいつもそれを望んでいる。

 なのに。
 寄ってくる害虫はわんさか居る。
 仲間であり、同年の昔ならば兎も角、歳の離れた今は常に一緒に居るのは難しい。『他人なんて信じるな』『少しでも弱そうな素振りを見せたら俺達みたいなのは潰されるだけだ』などと、害虫に簡単に心を開かないように、懸命に躾けたつもりだったが、この馬鹿は根っこの甘っちょろさのせいか俺が忙しくて構ってやれない間に、寄って来た害虫とくっついていやがった。
 俺のジャンに手を付けた害虫も許し難いが、こいつ自身にも罰が必要だと思った。しかし、聞くに害虫は身寄りがなく、持っているステータスや、稼いでいるだろう金は魅力的だった。だから、少しばかり我慢してやった。
 お互いに身寄りもなく、寂しい人間同士。婚姻関係を結ぶのは時間の問題だと思った。

 害虫の勤める銀行は、俺の詰める交番の管轄であり、通うための地下鉄も直ぐ側にあった。
 偶然。偶然だ。なんという行幸。俺は、神に愛されている。

 外回りが仕事であり、また、自分達を守ってくれる交番の人間とあって害虫は俺に愛想が良かった。顔を合わせれば、二、三程度の会話をするくらいには。
『最近、随分とお幸せそうですね』
 外回りから帰って来た害虫は、頬を染めながらいつも朗らかな笑みを浮かべていた。
 俺の同僚も、あの人最近、浮かれてるね。なんて言う程度には傍目からも解り易かったから、俺が水を向ければべらべら惚気を喋ってくる。不愉快ではあったが、害虫が漏らした言葉、
『あの子は本当にいい子で魅力的だから、悪い奴に騙されないか心配なんだ』
 俺からジャンを横取りした害虫自身がそう言うから、殴ってやりたい気持ちを押さえながら、
『じゃあ、卒業前に婚約くらいはしておいた方がいいんじゃないですか?指輪は結構いい虫除けになりますし、後ろ盾がある人間には、悪さをする人間も減ります』
 俺が、警察官を目指した理由もそれだ。
 親無し子。貧乏人。可哀想な子。そんなタグ付けされた子供時代。大人に成り、国家権力。というタグが付けばどうだ。誰もがその後ろ盾に安心を得たり、畏怖を覚える。背後に誰かが居る。そう知らしめるのは有効手段だ。
『婚約……、でもまだ大学生ですし』
 渋る害虫に、もう二十歳にもなれば将来を考えてもいい歳です。
 話しくらいはしてもいいんじゃないですか。

 空々しい笑顔を浮かべながら、害虫の背中を押す行為は本気で吐き気がしたが、俺とジャンの将来のためだ。仕方ない。数日後に再度、話を聞けばとんとん拍子に婚約が決まり、籍も入れたのだと言う。こいつもこいつだが、本当にジャンもジャンだ。ちょっとは悩め。そんな憤りをジャンにぶつけたりもしながら、これから引っ越しだなんだで忙しいと零す害虫に祝辞を送り、計画を立てる。
 さぁ、どうやって殺して全てを奪ってやろうかと。

 結果は案外、呆気なかった。
 夜の街、近場店にて一杯飲んでいい気分になっている害虫に話しかけてやる。
 地面が濡れてるから、転ばないように気を付けて下さいね。と、だけ。すると、害虫は身寄りがないが故に、他人にどうにか好かれよう、構われようとする浮かれ者の気質があるのか、わざとおどけて見せる癖があった。わざと後ろ向きに歩いてみたり、跳ねてみたりする。酔っていると猶更顕著になる。
『もう、大事な人が居るんですから、そんなにふざけては駄目ですよ』
 窘める振りをしながら近づき、地下鉄の階段まで追いかけてやれば浮かれながらちょろちょろ逃げる。そして、
『ほら、ちゃんと前を向いて……』
 支える振りをしながら、ほんの少し押しただけ。
 もしかしたら、本人も自分が足を滑らせたと思いながら落ちて行ったかも知れない。
 男女それぞれの悲鳴が上がる。慌てて下まで追いかけ救助を申請する。まばらに居た人の群れが頭を打って血を流す害虫の側に寄ってくる。スマートフォンを向けて撮影しようとする人間を叱り飛ばし、懸命に救命しようとする俺は、正義感の強い警察官に見えただろう。こう言う時にも警察官のタグってのは便利だ。助ける気なんか更々なかったが、誰も俺を疑わなかった。

 ジャンにも、良い薬になっただろう。
 俺以外と居たら、良くない事が起こるって。
 ジャンの腹で、害虫の種が育ってないかだけが心配になったが、『ジャンの子』なら、まぁ育ててやらないでもない。

「安心しろ。俺の運の強さは知ってんだろ?くたばらねぇし、ずっとお前と一緒に居てやるよ」
 眠るジャンを撫でてやりながら、全てを手に入れた安堵感と、歓喜に満たされて行く自分を自覚した。

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